KUKA.SystemSoftware
KUKA.SystemSoftware(略称:KSS)は、従来の5軸および6軸ロボットから新型KR SCARAおよびKR DELTAを含むKUKAロボット製品ポートフォリオの大部分のためのオペレーションシステムであるため、ロボットコントローラー全体の核心と言えます。
オペレーティングシステムの基本機能を学習する
KSS 8.6および8.7は、既存のプログラミング環境とユーザーインターフェースを変えることなく、新しい機能を提供する「Functional Twins(機能的ツイン)」であり、KUKA.SystemSoftwareとKRL(KUKA Robot Language)をご存知であれば、すぐに自在にご利用いただけます。
しかも、何十年にもわたって蓄積してきたノウハウにお客様からのフィードバックを合わせているため、最新版のKSS 8.6および8.7は社内外からのフィードバックを反映したものとなっています。インラインフォームやプロジェクトベースのエンジニアリング、プロジェクトに左右されないオンラインプログラミングとの組み合わせから、KUKAがKSSの開発中にユーザーのご提案やご要望に耳を傾けてきたことがよくお分かりいただけると思います。
KUKA.SystemSoftwareを個別のニーズに合わせて拡張する
アプリケーションモジュールは、必要に応じてインストールして、個別の要求に応じることができます。その際、ユーザーは例えば以下の機能を使用することができます。安全なロボット
- ロボットの拡張された安全なモニタリング
- システム安全性の確保
- 切替え式作業/保護エリア、安全なツール類
- 実際のニーズに合わせた追加のモニタリング機能(KUKA.SafeOperation、KUKA.SafeRangeMonitoringまたはKUKA.SafeSingleBrake)
協調ロボット
- 共有作業領域
- KUKA.RoboTeamで最大6台のロボットと負荷分散
データ交換
- KUKA.EthernetKRLを使用した外部システムとのTCP/IPデータ通信(バイナリ/xml)
センサーアプリケーション
- KUKA.RobotSensorInterfaceまたはKUKA.ForceTorqueControlによるリアルタイムのセンサー接続/通信
- RSI VisualによるグラフィックプログラミングとKUKA.WorkVisualでのRSI/O接続
ITセキュリティ
- 以下によるマルウェアからのコントローラの保護:
- KUKA.USB Port Security
– アンチウイルスソリューション KUKA.Ikarus T3
– KUKA.CPC – KUKA独自のホワイトリスト作成方法
– KUKAコントローラのUSBポート使用制限オプション
コンベアー
- テクノロジーパッケージ KUKA.ConveyorTechによるロボット動作とコンベアシステム/コンポーネントの動作の同期化
安全な通信
- 2チャンネルテクノロジーインターフェースXG11/XG13、または
- Ethernetベースのプロトコルによる安全なフィールドバス通信(KUKA.Profinet M/Sを介したPROFIsafe、KUKA.EthernetIPを介したCIP Safety、EtherCATマスター・マスターゲートウェイを介したFSoE)
ユーザーログイン
KUKA.Userkeyによる追加ログイン方法
- USBメモリをキーメディアとして使用
- Euchnerキーなど外部システム経由のログイン
- AD接続によるパーソナライズドログイン
基本機能の拡張
- 決定論的統合型ソフトPLC
- KUKA.ProConOSによりIOシステムとホストシステムにアクセス
テクノロジーモジュール
- KUKAインテグレーターとエンドユーザーは、ライブラリで使用可能なKUKAインラインフォームとステータスキーをKUKA.UserTechテクノロジーを使用することでお客様に合わせて拡張できます。
- KUKA.OptionPackageEditorでこれらのモジュールを迅速かつ簡単にKUKAシステムに統合できます。
- 考えられるその他のモジュールとして、KUKAテクノロジーのプリコンフィギュレーション(KUKA.HMI ソリューション、KUKA.GripperSpotTechコンフィギュレーション、KUKA.RobotSensorInterface コンテキスト)が挙げられます。
お客様別インターフェース
KUKA.HMI製品ファミリーは、2種類の複雑さのレベルでお客様別のインターフェースをマッピングできます。
- 簡単な用途の場合 – KUKA.HMI easy
- 要求の多いユーザーの場合 – KUKA.HMI zenon
ビジョン – 2Dおよび3Dで
- KUKA.VisionTech は、2次元物体認識、品質認識、
コード認識、光学式文字認識(OCR)のためのツールを提供します。 - お客様は、Roboceptionの3Dビジョンアプリケーションをすべて導入できます。
設計、開発、拡張
KSSオペレーティングシステムのエンジニアリング機能はすべてをカバー
お客様独自のソフトウェアパッケージの作成から、製造プロセスの可視化およびシミュレーションやロボットセル全体の評価に至るまで幅広く対応します。
- プロジェクトベースデータベースおよびカタログをベースにしたプロジェクト(KUKA.WorkVisualで作成される)に関するプロジェクト設計およびコントローラの設定。
- ソフトPLCインターフェースKUKA.WorkVisualに内蔵されたKUKA.Multiprogへのインターフェース - KUKA.ProConOSのソフトPLCエンジニアリング環境。
- 重量検出KUKA.LoadDataDeterminationオプションを使用した、振動による実際のツールアタッチメントの荷重パラメータの検出。
- シミュレーションKUKA.Sim.を用いた完全なロボットセルの組立てと評価。
- バーチャルロボットコントローラーKUKA.SystemSoftware (KSS)を仮想化したバージョンであるKUKA.OfficeLiteが利用可能。
- お客様別のテクノロジーパッケージKUKA.OptionPackageEditorによる独自のお客様別ソフトウェアパッケージ作成拡張技術であるKUKA.UserTechと KUKA.HMI easyによって、さらなるモジュールが提供されます。
- リカバリーKUKA.Recoveryを用いたイメージベースのバックアップソリューション。