人とロボットの協働作業(HRC)

「最大の効率を備えた可変バッチサイズの柔軟な製造」は未来の製造に向けた課題です。これを達成するためには、人と機械の完璧な連携プレーが必要です。

現在の近代的な工場では、すでに機械によって多くの生産ステップの自動化が行われています。人の知識、知性、柔軟性、創造性、「指先の感覚」によって、生産プロセスのスムーズな実行と品質を保証します。

従来の産業用ロボットに加え、協働型のセンシティブ・ロボット (Collaborative sensitive robots (コボット）) は、より直接的かつ正確に製造スタッフと共同で作業を行い、人の負担を軽減します。協働ロボットは、頭上作業や反復作業のような過酷で、人間工学的に好ましくない単調な作業をこなすことができます。必要な安全装置は非常に省スペースに設計できるため、床面積は比較的小さくて済みます。

用途に応じて、人とロボットはさまざまな距離感で共同作業をすることができます。最も一般的な「人とロボットの協調（ヒューマン・ロボット・コラボレーション＝HRC）」というコンセプトでも、「HRC」の「C」は様々な異なる形態の協力を示します。

共存 (coexistence): 人とロボットが安全柵なしで隣接した空間で作業を実施。ただし、同じ作業空間を共有せず、異なる作業を相互に独立して行います。

協調 (cooperation): 人とロボットが同じ空間で作業を実施。ただし、両者は1つのプロセスの異なる作業を時間をずらして行います。直接的な干渉は起こりません。

コラボレーション (collaboration): 人とロボットが同じ空間を共有。例えば、ロボットが何かを人間に手渡したり、両者が同じ部品に対して同時に異なる作業を行ったりします。

HRCは工業生産を変革するだけでなく、医療技術などその他の分野においても重要な役割を果たしています。

自動化のエキスパートであるKUKAは、協働型センシティブ・ロボットとスマートなソフトウェア・ソリューションによって、この発展をリードする原動力の一つとなっています。