KUKA.ServoGunは
KUKA.RoboSpinや
KUKA.EqualizingTechなどの他のソフトウェア追加オプションのベースとなっており、また、オプションとして
KR C4コントローラに加えることもできます。KUKA.ServoGunは電気モーター式溶接ガンを使った抵抗スポット溶接を可能にします。このソフトウェアで、薄板の自動抵抗スポット溶接のための安定した方法を得られます。
ソフトウェアの機能
KUKA.ServoGunは溶接ガンの自動制御を可能にし、次のように機能します:
ロボットはまずティーチングされた溶接ポイントへ位置調整によって近づきます。ガンがワークに付く前に、定義された一定速度まで減速します。続いて、キャリブレーションされた位置上で所定の目標力まで力が生成されます。
センサーが使用されている場合は、ロボットコントローラが動作中に、ターンオン閾値に到達するとすぐに位置調整から力調整に切り替えます。その後、力調整でガンはワークを、溶接力に達するまで押し付けます。溶接開始のシグナルが発せられ、溶接プロセス中はガンでの力が一定に調整されます。
そして、そのポイントが溶接されます。この溶接プロセス中にフォースセンサーがガンに生じる力を計測し、計測結果をロボットコントローラに送信します。溶接タイマーが溶接終了のシグナルを出すと、ロボットコントローラは再び位置調整に戻り、溶接ガンが開きます。
KUKA.ServoGunでのメリット
簡単にインストール
スタートアップウィザードがあるため、KUKA.ServoGunは簡単に設定できます。基本機能はステータスボタンでごく簡単に操作できます。スタートアップ後は、詳細な承認ドキュメンテーションによって診断やロギングを改善できます。
機動性に富んだ使用が可能
KUKA.ServoGunでは、KUKAコントローラと互換性のある市販のあらゆるサーボモーターを使用できます。あらゆるアプリケーションに対して、インラインフォームが一貫した操作コンセプトを可能にします。さらに、このソフトウェアは自由に設定可能な溶接タイマーの接続や数多くの拡張オプションを提供しています。有効な溶接ガンの力は重力、消耗度および温度に左右されます。
効率的にキャリブレーション
このソフトウェアにより、コントローラ支援の外部フォースセンサーを使った自動のフォースキャリブレーションが可能になります。このセンサーはアライメントセンサーの標準インターフェースで稼働されます。さらに、ロボットハンドリングなどのバックグラウンド処理が、固定位置のティップドレッシング(研削)におけるプロセス効率の向上を実現します。
精確に補正
新しいフォースコントロールメカニズムによって、KUKA.ServoGunはより高い力の精度を達成します。これにより、品質改善、精度向上および外部影響に対する耐性の強化が実現されます。
KUKA.ServoGun:バリエーションとオプション
テクノロジーパッケージKUKA.ServoGunでは、2つのテクノロジーバリエーションが用意されています:一つはフォースセンサー内蔵の電気サーボモーター使用向けのKUKA.ServoGunAdvanced(現在KUKA社でのみ取り扱っています)、もう一つは電気サーボモーターをロボットコントローラのトルクモードで使用するためのKUKA.ServoGunBasic です。つまり、この2つのバリエーションは異なるアプリケーションをカバーしています。
KUKA.ServoGunAdvanced が適しているもの:
- 例えば非常に硬い合金、コーティングの厚い金属やその他の珍しい素材といった、結合の難しい薄板の組み合わせ、
- 溶接の難しい素材の結合および品質要求の高い接合アプリケーション
KUKA.ServoGunBasicが適しているもの:
- 接合の簡単な薄板の組み合わせ、
- 溶接の簡単な素材の組み合わせ
KUKA.ServoGunのシステム要件
このソフトウェアの使用には、次の要件を満たす必要があります: