1996年ポーランド・オルジン村に設立された家族経営の
ハンネックス社。当初は自動車塗装を専門としていましたが、その後サービスと顧客の幅を拡大。2010年には韓国サムスン社が顧客となり、新しいレベルの品質と生産能力が求められるようになりました。その結果、ロボットによる塗装工場の自動化が決定されましたが、当初は潜在的な高コストと投資回収の見通しが曖昧でした。
精度、スピード、信頼性
塗装ロボットとしてKUKAが提供する小型ロボット
KR AGILUSは、競合製品の中で最大のリーチを持ち、ワークステーションの効果的な統合を可能にしています。特に、ロボットに高い効率と精度をもたらす強力なアクチュエータが特長です。この塗装工場ではロボットの最大可搬重量10kgの負荷を出来るだけかけず、寿命を延ばしています。アームは毎日約3kgの荷物をフルスピードで搬送しており、1年間使用しても、摩損もアクチュエータの結露やキャリブレーションの変化も見られません。これによりサービスコストを最少に抑えられ、投資利益率の向上に繋がっています。
塗装が創出した雇用
当初塗装ロボットに役割を奪われることを危惧していた生産ラインの従業員たちは、ロボット工学を学び、さらに技術を高めました。そして欠陥を見つけメンテナンスを行い、ロボットの監督者となったのです。塗装ロボットの導入は生産能力の向上にも繋がり、顧客の期待に応える品質を保つことで、結果的に受注量も増えていきました。
このようにして、塗装ロボットは新たな雇用を生み出し、ハンネックス社はこのニッチ市場において非常に興味深い将来の展望を持った企業としてその確固たるポジションを確保することができたのです。
自動化による大きなメリット
ハンネックス社CEOクシシュトフ・イワニツキ氏は、投資利益率のサイクルの短さ、品質と生産能力の向上、そして従業員たちがKUKAロボットを受け入れたことを非常に喜んでいます。