新方式の3Dコンクリートプリント
エリア中央にあるスチールパレットには、L型のスチール製メッシュバスケットが置かれています。タッチパネルのスタートボタンを押すと、数秒後、コンクリートミキサーの音がホール中に広がり、目覚めた恐竜のようにマシンがゆっくりと立ち上がります。そこに取り付けられた真っ白なKUKAロボットが、大きなノズルでバスケットに均一に吹き付けを行うと、ウェットに輝くブルーグレーの造形物が一層ごとに大きくなっていきます。デコボコした粗い表面のこの造形物を、次のロボットが大きなへらのツールで滑らかにして形を整えます。
3Dプリンターによるショットクリートによってさまざまな形状を実現
Concrete Aeditorは、固定式と移動式の両方で使用可
固定式と移動式の両方で使用可能な3Dコンクリートプリント製造の心臓部は、KR QUANTEC ultraシリーズの6軸KUKAロボット2基が決定します。最大可搬重量300kgと最大リーチ3,900mmで、最もコンパクトで強力な産業ロボットの1つです。ファウンドリーバージョンとして、特に、高汚染度、高湿度、および高温のエリアに適しています。
2台のロボット、1つの目標:ショットクリートの3Dプリントによる完成品
そして、これがまさに、ノルダーシュテットにある「Concrete Aeditor」と呼ばれる3Dプリンタを備えたデモシステムです。第1のロボットに使用されている独自開発のショットクリートノズルは、建築物の並列装備を受け継ぐ第2のロボットと協働して、すなわち、グリッパー同士を連携させて、作業します。「新しい自動化システムにより、3Dプリントで耐荷重のコンクリート部品も製造することができます」と、ヘンドリック・リンデマン氏は言います。そして、これは文字通りダイキャスト製です。Concrete Aeditorは、製品コンテナと材料コンテナ、水供給装置およびエネルギー供給装置を含むコンクリート混合ユニット、そしてソフトウェアによってサポートされた制御装置から構成されています。「このように、当社システムは、プレキャスト工法による建築請負の場合や、建築現場の近くにいつでも設置できます」と、マーケティングストラテジストであるテュルクは強調します。
包括的なデータ統合により、工程と費用の透明性を最大化
独自のソフトウェアによって、ユーザーは予備知識なしでプリント対象のコンポーネントをデジタルで製造することができます。「生産工程で作られたデータは、品質保証や摩耗予測に役立ちます」と、リンデマン氏は説明します。テュルク氏は「ロボットが雇用を奪う」という考えを否定しています。